そもそも「立坑」とは?
立坑とは、読んで字のごとく縦に掘った穴のことです。
穴を掘るというと単純な作業に聞こえますが、
掘る穴の大きさ、周囲の条件、土の質が違うので、
毎回違う現場と向き合うことになっていきます。
さらに工程もたくさんあり、状況に合わせて
適格な工法で進めなければなりません。
その為にも様々な資格、知識が必要になります。
ただ穴を掘る仕事ですが、とても奥が深く、面白い仕事なんです。
立坑の「工事過程」を見てみよう!
「土工事」
重機を使って穴を掘る!
縦穴は重機を使って掘ります。立坑では深い穴を掘りますのでスライド式のバックホウやテレスコクラムといった専用の重機で穴を掘ります。また、土の状況により直接重機で掘れない場合は重機に斫り用の機械を取り付けて細かくしてから掘り下げます。
必要資格
- 車両系建設機械(整地、解体)
- 普通自動車免許(中型、MT)
「土留工事」
掘った地面が崩れないよう鉄骨で補強!
穴を掘っていくと地山が崩落する危険が出てきます。そのため、ライナープレートと呼ばれる土留材*で地山が崩落するのを防ぎます。また、鋼矢板*²で囲われた中を掘る立坑においても、周辺の土の圧力により崩落の危険があるため、鉄骨を組み立てて補強します。
これにより安全に深く穴を掘っていくことができます。
必要資格
- 玉掛け技能講習修了
- 小型移動式クレーン運転技能講習修了
「鍛冶工事」
土留材*を切断・加工し補強!
地下に撤去することができないライフラインがあっても縦穴を設置できるのがライナープレート立坑の特徴です。そのため埋設物の形状に合わせて土留材を切断します。切断した箇所は弱くなるため、適宜鋼材等で補強します。
必要資格
- ガス溶接技能講習修了
- アーク溶接特別教育講習修了
*土が崩れないように設置する仮設構造物のこと
*²土留材の一種で鋼材による板